ブラジル医療事情:薬の購入

By: Kazusei Akiyama, MD

ブラジルの医療事情(7)ー 「薬の購入」

当地は医薬分業が基本システムなので、医師に処方されたお薬は原則院外薬局で購入することになります。ブラジルの薬局は医療システムの一部といった考え方ではなく、完全に商業ととらえられています。したがって、うっかり信用すると、その「お店」の利益になる商法に巻き込まれたりします。薬には「先発品」と「後発品」があり、さらに後発品には「類似品」と「ジェネリック品」があります。先発品とは初めてある薬物の認可をとったものでこれがベースとなり後発品が生産されます。ブラジルでは類似品に落とし穴が多く見られ、注意が必要です。類似品は「先発品と同じ成分ですよ」と厚生省に申告するだけで認可されますので、審査が厳格とはいえません。その点ジェネリック(ブラジル名GENERICO)は減税の対象となるため、「先発品と同じ効き方である証明」が必要であり、審査も厳格で、品質は信頼に足るものといえるでしょう。悪質な薬局では「同じですから」といって類似品を売ったり、「これしかありません」と用量以上の数量を出したりと色々トラブルが絶えません。ブラジルではネットで通販部門も出しているような大手の薬局をお選びいただくことをぜひお勧めします。