2018年冬期休暇

By: Newsroom CKA


秋山医師の休暇:2018年7月

2018年7月10日〜31日まで秋山医師はお休みさせていただきます。診療所はその期間開院しており、スタッフがおりますので御用の方は通常どおりご連絡いただけます。8月2日(木)より診療再開いたします。


 

2018年のFIFAワールドカップに関する臨時休診のお知らせ

By: Newsroom CKA


2018年のFIFAワールドカップに関する臨時休診のお知らせ

当地ではサッカーワールドカップ開催中のブラジル代表試合中は仕事になりませんので、既に決定している予選リーグの試合当日は次のとおり臨時休診させていただきます。 予選通過以降の日程は通過順位により試合が組まれますので、現時点では未定です。2018年5月31日現在。

6月17日(日)試合時間 15:00 = 不変、元々休診日

6月22日(金)試合時間 09:00 = 午前中休診午後1時より診察

6月27日(水)試合時間 15:00 = 不変、元々水曜日の午後は休診


めでたく決勝トーナメントに進出できましたので、準々決勝戦が決定しました。2018年6月27日現在。

7月02日(月)試合時間 11:00 = 通常どおり診察午後2時より診察


決勝T第一戦突破しましたので、次の試合が決まりました。2018年7月2日現在。

7月06日(金)試合時間 15:00 = 午後休診午前中は臨時スケジュールをします:08:00~13:00診察


秋山一誠診療所の診療時間はこちらをご覧ください。


 

インフルエンザウイルス予防接種のご案内

By: Kazusei Akiyama, MD

Pressure. Tokyo. ©Caju 2009


インフルエンザウイルス予防接種のご案内

毎年サンパウロでは、5月から10月の間は「流行性感冒」とその「二次感染あるいは合併症」、いわゆる「風邪がこじれた」状態で来所される患者さんが増えます。流感の定義は、「ウイルス性の流行性の疾患で、流行時には短期間に全年齢層を巻き込み膨大な患者数を発生する」であり、 インフルエンザウイルスやエコーウイルスなどによる上部気道の感染に次ぐ炎症がおこり、組織が弱くなったところにバクテリア(細菌)が侵入するからです。ヒトインフルエンザではウイルス感染そのものが直接死因になることは希ですが、合併症による死亡は無視できなく、特に新生児やお年寄りが標的になります。

世界保健機構(WHO)は毎年世界的な流行性に展開する可能性のある型のワクチンを接種することを勧告してます 。この予防接種は標的人口(65歳以上の方、慢性疾患患者と家族、医療従事者、感冒の季節に妊娠4ヶ月ないし10ヶ月の妊婦)はもちろんのこと、海外出張に行かれる方(特に赤道を越える旅行)、母乳を与えている女性、乳児がいる家庭の全員などにもインフルエンザワクチンの使用が勧告されてます。

さらに、北半球では2003年はSARSの流行、2005年より鳥インフルエンザの出現があり、初期症状が似ていることからも、冬期にはこれらの症例と混同される可能性のある発熱性疾患にかかる人の数をへらし、混乱を回避する意図で一般人口のインフルエンザワクチンの接種を推奨しています。昨今の状況は、冬期の発熱性疾患に対し、世界的な疫学的予測調査機能の発達をはじめ、より細かなワクチン構成など内容向上面もありますが、需要インフレに代表されるコストの上昇などのマイナス点も引き続き認められます。

インフルエンザの予防接種は以前から医学の課題であり、突然変異性のため完全予防は実現が非常に困難です。しかし近年使用されている混合ワクチンは有為な効果が多数報告されております。それらによると、完全に予防できなくても、「流感の症状の軽減」と「重症に展開する頻度の減少」が示唆されてます。この傾向は当診療所でも接種を受けた患者さんに認められます。2000年末より発売されているノイラミニダーゼ阻害薬と呼ばれる抗インフルエンザ薬「タミフル®」は流感の症状開始36時間までに投与しないと効果がないなど使用上の問題点がある以上に、鳥インフルエンザに有効であるとの示唆から一躍有名になりましたが、子供に副作用が出やすいため広く使用できる薬ではありません。流感は「高熱」「悪寒」「咳」「頭痛」「全身の筋肉痛」「倦怠感」の症状が出現し、一度発病するとつらい疾病です。したがって抗ウイルス剤の開発が進んでも一般的には上記の予防と軽減が実際には有用ではないかと考えます。

当診療所ではこれらの事実をふまえ、「医学は予防がベスト」の信条に基づき、予防接種を実施いたします。


インフルエンザウイルス予防接種に関するQ&Aはこちら


 

 

インフルエンザウイルス予防接種Q&A

By: Kazusei Akiyama, MD

インフルエンザウイルス予防接種 Q&A

 

Q.インフルエンザウイルスの潜伏期間は?

A.普通48時間ぐらいです。


Q.インフルエンザウイルスの予防接種とはどの様な予防接種ですか? どこに接種しますか?

A.2018年に使用するワクチンはGSK社またはAbbot社の2018年度南半球推奨株3価キットで、筋肉注射により接種します。体重にもよりますが一般的に10歳以上は上腕部の筋肉、それ以下は下肢大腿部または臀部の筋肉に注射します。

内容(2018年南半球推奨株)

A/Michigan/45/2015(H1N1)pdm09
A/Singapore/INFIMH-16-0019/2016(H3N2)
B/Phuket/3073/2013

イタリア製(GSK)またはオランダ製(Abbot)


Q.一度接種すると一生必要ありませんか?

A.インフルエンザは毎年変わるのが特徴です。したがって、毎年うける必要があります。


Q.どのくらいの期間で効果がありますか?

A.約2週間で効果があり、1年間有効とされています。


Q.いつ頃接種したらいいのですか?

A.6月頃までには受けたほうがよいでしょう。


Q.去年の年末に日本で受けて来たのですが,また今回受ける必要ありますか?

A.まだ有効ですが,ワクチンの内容が違うので気になる方,今年の年末に北半球に旅行される方などは受けたほうがよいでしょう。


Q.家族の一部がワクチンを受けても効果がありますか?

A.接種を受けた方には効果があります。


Q.大人と子供は同じ方法で接種しますか?

A.大人は一年に一回です。子供は、はじめてインフルエンザの予防接種をする場合、1回目の4週間後にもう一度する必要があります。それ以降は一年に一回です。1回目の場合はシーズンに入る前に早めに接種するよう計画します。


Q.インフルエンザを予防する確率は?

A.ワクチンに使われている型がマッチすれば、70%の確率で完全予防します。しかし、マッチしなくても「流感の症状の軽減」と「重症に展開する頻度の減少」が認められています。


Q.2013年中国発の鳥インフルエンザに対して効果はありますか?

A.この予防接種は鳥インフルエンザとはウイルスの種類が異なるため(H7N9)、感染防止の効果はまず期待できないと考えられてます。


Q.どのような場合に接種はできませんか?

A.1.以前予防接種をしてアレルギー反応が出た方; 2.卵白アレルギーのある方; 3.接種時に熱がある、あるいは現行の急性疾患の治療をされている方。  

  注:子供さんに限り、「微熱」の症状があっても可能な場合が多いので、医師にご相談下さい。


Q.予防接種の副作用は?

A.1~2日間接種をした場所に発疹、熱感が約半数に認められます。小さいお子さんは48時間以内に熱がでる場合があります。まれに(0.001%)ギランバレー症候群(急性多発性神経障害)が報告されてます。


Q.当日お風呂は入れますか? 体育はできますか?

A.当日はシャワーにしておきましょう。運動は接種の2日目からは問題ありません。


Q.同時期に違うワクチンを受けようと思うのですが?

A.経口のワクチンは問題ありません。健康児の場合、筋注のワクチンは異なる筋肉を使えば問題ありません。


Q.兄弟または家族割引はありますか?

A.一人一キット使用するので、割引はありません。


Q.接種は診療所の患者さんだけが対象ですか?

A.すでに患者さんである必然性はありません。予約の時に,カルテの有無を申し出てください.


Q.インフルエンザについてもっと詳しい情報を知りたいのですが?

A.国立感染症研究所のサイト(http://idsc.nih.go.jp/disease/influenza/index.html)でご覧になれます。


 

 

 

ブラジルで必要な予防接種

By: Kazusei Akiyama, MD

ブラジルの医療システム:予防接種(2019年6月現在)


◎大人

ブラジルに長期滞在するにあたり、渡航前に日本で受けてきたほうが良い任意の予防接種:

○黄熱

○A型肝炎

○破傷風またはDPT(3種混合)

○MMR(接種歴のない方は2回)


現在ブラジルではミナス州を中心に(サンパウロ・リオ含む)、黄熱が流行してます。黄熱ワクチンは必須です。2018年以前に一度でも「黄熱ワクチン」を受け方は生涯免疫があるとの事になりましたので、記録をご確認ください。黄熱ワクチン接種は2016年7月にWHOにより有効期間が一度接種で一生有効に変更されましたので、以前に接種された方は追加接種は不要です。

その他、B型肝炎とインフルエンザウイルス(季節型)は必須ではありませんができれば接種してきたほうがよいでしょう。リオデジャネイロ駐在の場合、デング熱は任意接種の対象になりますが、日本ではワクチンが認可されてません。当地にはありますので、到着後に接種する方法があります。

予防接種は普通、医療保険の適応外です。海外傷害保険や健康保険の免責事項に入っている事が多いです。そのため行政や企業が持ってくれる事がありますので事前に確認をするとよいでしょう。


◎乳幼児

予防接種のスケジュールが日本とは違います。必ず母子手帳を持参し、小児科でスケジュールを調整する必要があります。サンパウロ市では日本語の母子手帳は通用しますが、それ以外の場所に住む場合、英訳した書類があったほうがいいでしょう。日本検疫衛生協会などで手配できます。

ブラジル国保健省の公式接種スケジュールおよびブラジル小児科学会の推奨スケジュールはこちらをご覧ください。(2017年7月現在)。公式と民間のスケジュールは同じではありません。民間で使用されるブラジル小児科学会推奨のスケジュールは「公式スケジュールの拡張版」になります。邦人は民間の小児科を受診する事が一般的なので、それに基づいた接種になります。但し、高額なワクチンが多いのがネックです。公式接種は外国人であっても保健所などに行けば無料で接種してくれます。法的には公式以外の接種が任意接種となります。

毎年6月と8月に5歳までの幼児を対象に実施される経口ポリオ接種キャンペーン(当地の名称:Campanha Nacional de Vacinação Contra a Poliomielite)はスケジュールどおりワクチンを受けていても追加を勧告するものです。当日はショッピングセンターや地下鉄駅などでも実施してますので無料で参加できます。


 

ブラジル医療事情:薬の購入

By: Kazusei Akiyama, MD

ブラジルの医療事情(7)ー 「薬の購入」

当地は医薬分業が基本システムなので、医師に処方されたお薬は原則院外薬局で購入することになります。ブラジルの薬局は医療システムの一部といった考え方ではなく、完全に商業ととらえられています。したがって、うっかり信用すると、その「お店」の利益になる商法に巻き込まれたりします。薬には「先発品」と「後発品」があり、さらに後発品には「類似品」と「ジェネリック品」があります。先発品とは初めてある薬物の認可をとったものでこれがベースとなり後発品が生産されます。ブラジルでは類似品に落とし穴が多く見られ、注意が必要です。類似品は「先発品と同じ成分ですよ」と厚生省に申告するだけで認可されますので、審査が厳格とはいえません。その点ジェネリック(ブラジル名GENERICO)は減税の対象となるため、「先発品と同じ効き方である証明」が必要であり、審査も厳格で、品質は信頼に足るものといえるでしょう。悪質な薬局では「同じですから」といって類似品を売ったり、「これしかありません」と用量以上の数量を出したりと色々トラブルが絶えません。ブラジルではネットで通販部門も出しているような大手の薬局をお選びいただくことをぜひお勧めします。